GRIP SUPPORTERグリップサポーター

グリップサポーターグリップサポーター

商品概要

手の握力が弱く、ラケットなどの用具を握りづらい方向けの固定用バンドです。
伸縮性に優れ、自分の好きな位置で手とラケットを固定することができます。
片面がすべて面ファスナー(*1)素材となっており、巻き具合により、サポート力のコントロールも可能です。

製品名 グリップサポーター
BK
サイズ FREE
主素材 ネオプレン・ナイロン
生産国 日本
取り扱い上の注意 変形・変質する恐れがある為、火気に使づけない。
傷・湿疹など肌に異常がある方、皮膚炎、ゴムに対するアレルギーのある方は使用しないで下さい。
痛みのある時は使用しないでください。
使用中に痛みを感じたら即座に使用を中止してください。
使用後に皮膚に異常が現れたときは使用を中止し、医師へご相談ください。
長時間連続で使用すると皮膚に影響を及ぼす可能性がありますのでご注意ください。
洗濯方法 汚れた場合は、中性洗剤を溶かしたぬるま湯で手洗いしてください。
クリーニングや乾燥機、漂白剤の使用は避けてください。
洗濯後は陰干しして十分乾燥させてください。

開発の経緯

新素材の開発やパラスポーツの機運が高まる

2018年に香川県のパラ卓球の皆見信博選手から「パラ卓球用の手袋が作れないか」と相談いただいたことが開発のきっかけです。
パラ卓球選手の障害の度合いによっては手が自由に動せない、手の握力が弱くラケットをしっかり握ることができない選手がいます。その選手たちは、市販のサポーターを縫い合わせたもので手とラケットをぐるぐると巻きつけるなどの工夫をして競技していました。しかし、自作のサポーターは伸びてしまったり、費用もかかってしまったりと選手たちは悩みを抱えていました。

競技人口は多くないものの、目の前に困っている選手たちがいる。ビジネスとしてはまだ先が見通せない状況ではありましたが、大阪の車いす卓球チーム「ファンタジスタ」の選手たちの声も聞き、当社の手袋でパラ卓球選手の支援をしたいという思いが高まりました。
実は当社では以前にもパラアスリートの手袋を企画したことがありました。しかし、障がいの度合いは多様で、それらに対応できる汎用性のある手袋にたどり着くことができませんでした。
それから20年を経た2018年、新素材の開発も進み、新しい手袋を提案できる可能性が見えていました。
東京2020パラリンピックが近づく中、パラ卓球手袋の開発を決心しました。

自分たちの固定観念をゼロにする

グリップサポーターは長い帯状で、いわゆる「手袋」とはまったく異なる形状をしています。
手の握力が弱くパラ卓球選手の多くは、手袋を口を使って着脱をしています。この事実を認識していなかった最初の試作品はまったく見当違いの手袋でした。
そこで、これまでの手袋の固定観念を捨てて、パラ卓球選手と二人三脚で一から研究を行いました。

開発のポイント

  • ・自作サポーターの形状を参考にした帯状の形
  • ・汎用性の高い素材の選定
  • ・好みにあわせて着圧を調整しやすい長さや留め方の検討
  • ・手が滑らないようにする工夫

試作品を作っては選手に試してもらうことを繰り返し、半年をかけてグリップサポーターは完成しました。香川県三木町の自社工場で一点一点丁寧に生産しています。
ファンタジスタの選手たちからもグリップサポーターの使いやすさや耐久性に評価をいただき、リピートにつながっています。

グリップサポーターの特徴

本体の素材

本体は製品の片面が全て面ファスナーのメス面(柔らかい面)になっています。
ゴム素材で適度な厚みとホールド感があり、巻き方により圧着感を調整できます。

本体の素材

面ファスナー

面ファスナーのオス面(チクチクする硬い面)を、巻きつけるときに適切な位置にくるように配置しました。オス面が大きすぎるとしっかりと接着はできますが、脱ぎにくくなるため、接着強度と着脱しやすさのバランスが取れるようにオス面の幅を調整しました。面ファスナーのメス面に対して好みの位置で留められます。また、仮留め用の小さなオス面を配置し、巻きやすさを向上しています。

面ファスナー

滑り止め

手のひら側の折り曲げた指にあたる部分に粘り気のある合成皮革を付けて滑り止めの効果を高めています。日本メーカーの合成皮革で、当社の中でも滑り止めの効果が高いと評価され、実績がある生地を使用しています。

滑り止め

巻き始め

親指を丸い穴に通して巻き始めます。パラ卓球選手に試してもらいながら、最適な穴の大きさに調整しました。

巻き始め

巻き終わり

巻き終わりにも親指を入れる丸い穴を開けています。指を自由に動かしづらい方もラケットの持ち手と反対の親指を丸い穴に入れると、腕の力を利用して引っ張りながら巻くことができます。
巻き終りには幅の広い面ファスナーのオス面を配置し、しっかりと固定できるようにしました。

巻き終わり

装着方法

ユーザー紹介

車いす卓球選手を中心とした大阪の卓球チーム「ファンタジスタ」様。週6~7日練習に励んでおり、国内上位ランカーの選手も所属しています。
グリップサポーターの開発では試作品を試してもらい、機能性や使い勝手などをアドバイスいただきました。商品完成後は練習や試合にグリップサポーターを活用してくれています。

インタビュー:ファンタジスタ 松尾様、今井様、宇佐見様、住谷様

【写真 ファンタジスタの選手の皆さん 集合写真】

グリップサポーターの開発前は何を使っていましたか?

グリップサポーターを使う前は、包帯で手とラケット巻いて固定をしていました。
車いす卓球選手の握力は0kgから15kgほどで、手とラケットを密着させる包帯が無ければラケットを振ることができません。
ですが包帯は巻くのに時間がかかるし、ラケットを振るうちにズレてしまうこともしばしば。試合中にラケットが飛んでいってしまったこともありました。だから思い切りラケットを振ることができなかったんです。
また、包帯を強く巻きすぎると、長時間練習するとだんだん痺れてきてしまうということもありました。

グリップサポーターの気に入っている点は?

初めて使ったときには、握力があった頃のように思い切りラケットが振れることがとてもうれしかったです。
グリップサポーターの生地の伸縮性がちょうどよく、手をしっかり覆ってフィットしてくれます。硬すぎずると手が痛くなってしまうので、生地の伸縮性は重要です。このグリップサポーターをつけて6~7時間練習しています。12時間ぐらい練習することもありますが、痺れることもありません。

車いす卓球でグリップサポーターを使っているのは、障害の重度のクラス1とクラス2の選手が多いですが、クラス1の選手も自分でグリップサポーターを巻くことができます。しかも15秒ほどで巻けるので本当に楽ですね。

包帯のときは使い回すと黒く汚れてきてしまい、見た目にもよくありませんでした。グリップサポーターはとくにお手入れの必要もありません。練習が終わったあとには「今日もありがとう」と心の中でお礼を言っています。

【写真(ご提供or後日撮影)グリップサポーターをつけてラケットを持つ様子】

開発でアドバイスをした点は?

グリップサポーターを巻くときに留める、面ファスナーのオス面(チクチクする硬い面)の位置を何度も調整してもらいました。とくに巻き始めから一番最初に留める位置が重要で、巻き始めから面ファスナーまでの距離が短いとラケットを適切な向きで固定できなくなってしまいます。ミリ単位のまさに職人技が光る調整に感動しました。

ちょうど人差し指、中指、薬指の3本の指に当たる部分には、生地だけだとすべる可能性もあったので、すべり止めをつけてもらいました。様々な素材を探してくれて、試作品を作ってくれました。

これからどんな人に使ってもらいたいですか?

グリップサポーターに出会うまでは、「握力がなくなってしまったから、もう卓球はできないかもしれない」と諦めかけていました。そう思っている人も多いのではないでしょうか。そんな人にグリップサポーターは勇気を与えてくれると思います。

世界の選手の中には、包帯やスポーツ店で販売しているバンドを工夫しながら巻いている人が多くいます。同じ悩みを抱えている世界の選手にもグリップサポーターを広めたいですね。

また、脳性麻痺の人は緊張すると手が震えて、うまく物をつかめなかったりすることもあります。そんなときもグリップサポーターが助けになるのではないでしょうか。色んな障がいの人も試してみてほしいと思います。

グリップサポーターを巻いて思い切りラケットが振れたときには本当に感動しました。 たくさんの人に知ってもらい、スポーツや普段の生活の助けになればうれしいです。

利用シーン

  • ・パラ卓球・車いす卓球:手とラケットをしっかりと固定できます
  • ・障がい者スポーツセンターとも意見交換し、その他のスポーツでの活用を検討しています

(*1)面ファスナーとは

面的に着脱ができる接着テープのこと。オス面(チクチクする硬い面)とメス面(柔らかい面)を合わせて接着させる素材です。

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